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私たちのお口の中の唾液の正体とは??

2018年11月2日 【ブログ
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こんにちは。

福岡市中央区天神・警固

帆鷲デンタルクリニック赤坂南です。

今回は、「あるのが当たり前の唾液。」について投稿したいと思います。

お口の健康にも、全身の健康にも欠かせません。唾液にはたくさんの役割があり、単なる水ではなく、非常に高性能な「機能水」といえます。

では、唾液とは何者なのでしょうか。。。

 

唾液は透明な液体なので、水分が姿を変えたものだと思っているかたもいるかもしれませんが、唾液はもともとは「血液」です。

水分を摂取すると、胸骨や肋骨などにある骨髄で血液が作られ、その血液が唾液線にて唾液へとつくりかえられます。

水を飲んでそれがすぐに唾液になるわけでなく、1回血液になってから唾液になっていきます。

健康な成人の場合、唾液は1日に約1000~1500㎖、じつに500㎖入りのペットボトル2,3本分作られます。1日のうちでも唾液の出る量は変化していて、とくに就寝時に低下します。

ちなみに、唾液の分泌量は加齢とともに低下していく傾向があります。

唾液の99%以上は水。ですが残りの1%にさまざまな成分が含まれています。成分は血液から移行してきたものだけでなく、唾液線で新たに作り出されるものもあります。

 

☆唾液がわたしたちのお口の中でどんなはたらきをしてくれるのか紹介していきます☆

①お口を清潔に保つ

唾液には、食べかすや細菌を洗い流して、お口を清潔に保つ自浄作用があります。唾液が減り、口のなかが汚れやすくなると細菌が繁殖しやすくなります。すると細菌の塊であるプラークが増えていき、むし歯や歯周病といったお口の病気になりやすくなってしまいます。

②お口の粘膜を守る

唾液のネバネバ成分であるムチン。これには潤滑油として粘膜を保護する作用があります。唾液が減るとお口の粘膜の潤いが足らず、傷ついて口内炎などになりやすくなります。また、唾液中の成長因子も粘膜を保護し修復します。

③お口の中を中性に戻す。

お口の中はもともと中性のpHですが、飲食をすると、お口の細菌の出す酸や飲食物の酸により㏗が酸性に傾き,歯の成分が唾液中に溶け出していきます(脱灰)。唾液中の重炭酸イオンはお口のなかの㏗を中性に戻す作用があります。

④歯を補修する。

唾液中に溶け出した歯の成分(リン酸やカルシウム)は、時間をかけて唾液から歯に戻り、歯が補修されていきます(再石灰化)。また、唾液中の糖タンパクは、歯の表面を保護する膜をつくります。※歯磨き剤などに含まれるフッ素は、歯の成分が歯に戻るスピードを上げ、さらにエナメル質の結晶を硬く、酸に強いものに変えていく作用があります。

⑤細菌感染から守る

お口の中にはおびただしい量の細菌が存在し、「口は感染の入り口」ともいえます。唾液の自浄作用と、IgA、リゾチーム、ラクトフェリンなどによる抗菌作用で、虫歯菌や歯周病菌などの細菌活動が抑制されます。

 

このように唾液はとっても働き者で365日活動しています。