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フッ化物洗口は国内で広まり始めています

2020年5月29日 【ブログ
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こんにちは、福岡市中央区 警固・薬院・赤坂エリアの帆鷲デンタルクリニックです。

今日は、フッ素のお話をします(^ ^)

 

日本の虫歯予防では、これまでブラッシング(歯みがき)・甘味制限・定期健診の3点が強調されてきましたが、実はこれらは科学的根拠に乏しいと指摘されています。

対して、フッ化物(フッ素)の適正な応用は、むし歯予防に有益であることが統計的にも実証されています。

 

新潟県では、1970年から学校などでの集団的フッ化物洗口を始めました。

集団的フッ化物洗口が始まる前の3歳児には、1人平均むし歯数は、都道府県の中でも中ほどの順位なのですが、幼稚園や小学校での集団的フッ化物洗口を経た12歳では、一人平均むし歯数は大幅に減少し、14年連続で全国1位となっています。

また、県内の公立小学校全てにフッ化物洗口を導入した佐賀県でも、一人平均むし歯数が3歳から12歳で大きく減少しています。

現在、国内では約127万人の子供にフッ化物洗口が実施されており、市・県単位での普及拡大が各地で予定されています。

 

フッ化物の利用は、海外では70年前から着々と拡大し、成功を収めています。

むし歯予防におけるフッ化物の適正な応用は、まさに“世界の常識”なのです。

ただし、海外でのフッ化物応用には、日本にはない「水道水フロリデーション」というものがあります。

 

地球上の水の中には必ずフッ化物が含まれていますが、その濃度はまちまちです。

ある時、フッ化物濃度1ppm程度の水で暮らす地域の住民にはむし歯が少ない、ということが発見され、飲料水にはむし歯予防に最適なフッ化物濃度があるということがわかりました。

その考えに基づいて生まれたのが、適正なフッ化物濃度の天然水、あるいは適正な濃度になるよう浄水場で調整した水道水を利用した「水道水フロリデーション」です。

 

自然を模倣したこの方法には、「地域全ての人々の歯の健康づくりに生涯を通じて有効である」という公衆衛生的特徴があります。

1945年1月に米ミシガン州グランドラピックズで初めて実施されて以来、世界保健機構(WHO)、米疾病予防管理センター(CDC)、国際歯科連盟(FDI)ほか150以上の専門機関が推奨し、今なお継続実施され、拡大し続けています。

2012年の報告では、アメリカ、オーストラリア、カナダ、韓国など54カ国以上、4億4,000万人が、水道水フロリデーションの恩恵を受けています。